皆さんは丸ぼうろというお菓子をご存知でしょうか?
丸ぼうろは佐賀県で作られている銘菓で、ポルトガルから伝わったと言われる丸い焼き菓子です。
今回は、そんな丸ぼうろのカロリーや特徴、食べた感想などについてご紹介いたします。
品名 | 丸ぼうろ |
---|---|
都道府県 | 佐賀県 |
ジャンル | 和菓子、郷土菓子 |
製造者 | 複数社あり |
原材料 | 小麦粉・砂糖・卵・蜂蜜・ソルビット・トレハロース・ブドウ糖・膨張剤 ※村岡屋の丸ぼうろ |
カロリー | 1個当たり、約90kcal |
消費期限 | 製造日より約14日間 |
購入した場所 | 佐賀市内のスーパー |
目次
丸ぼうろの特徴
丸ぼうろの基本的な原材料は、小麦粉、鶏卵、砂糖です。
これらの材料を混ぜ合わせて、丸い形に整えた上で、オーブンで焼き上げることで完成します。
こうして書くと作り方はシンプルなのですが、製法や原材料については、店舗や家庭によって細かな違いが見られます。
原材料については、小麦粉は日本人の口に合いやすい薄力粉を使い、砂糖は上白糖を用いることがあれば、三温糖が選ばれることもあります。
また甘さに加えて口溶けの良さを出すために蜂蜜を加えることがあります。
その他、膨張剤として重曹を入れたり、芳ばしい香りを出すために胡麻油を混ぜることもあります。
焼き方も、低い場合で170度、高い場合で300度以上と温度に幅があり、店舗や家庭によって焼き加減は様々と言えるでしょう。
こうして出来上がった丸ぼうろは、柔らかなクッキーのようなお菓子で、表面はサクッとしているのに、中身はふっくらとしています。
また、丸ぼうろの食べ方も多様で、そのまま食べることはもちろんのこと、バターを載せたり、温めた牛乳に浸したり、小さくちぎったものをオーブントースターでカリカリになるまで焼いてからアイスクリームに添える、などいろいろな工夫が凝らされた食べ方が存在します。
買ってきました!実食レポ
というわけで、佐賀市内のスーパーのお菓子売り場にて丸ぼうろを発見!
実際に味わってみるべく購入してみました。
今回購入したのは、「(株)村岡屋 丸ぼうろ」です。
食感は、しっとりと柔らか。
甘すぎず、ほんのりとした甘さの昔懐かしい素朴なおいしさです。
日本茶はもちろんのこと、コーヒーや紅茶にも合いそうなお菓子ですね。


丸ぼうろの発祥
丸ぼうろの起源については諸説ありますが、基本的な製法はポルトガル北部の中心都市ポルトの近郊にあるフェルゲイラスという町に伝わる郷土菓子である「カヴァカ・フィーナ・デ・カルダス」(葡: Cavaca Fina de Caldas)という焼き菓子が起源だとされています。
この「カヴァカ・フィーナ・デ・カルダス」はクッキーのようなかなり堅い焼き菓子で、現在作られている丸ぼうろとはかなり異なることから、日本ヘの伝来以降にかなりの変化があったと考えられています。
現在伝わっている丸ぼうろの直接的な起源については、佐賀市伊勢屋町の横尾家の祖先が江戸時代前期に完成させたものを発祥とする「北島ルーツ説」と、寛永16年(1639年)に初代 善右衛門が創業した鶴屋の二代目店主太兵衛が天和年間(1681~1684年)に長崎の出島でオランダ人から製法を学んだとされる「鶴屋ルーツ説」があります。
現在は、これらのルーツを持つ老舗菓子店として、「丸芳露本舗北島」と「御菓子司鶴屋」がそれぞれ佐賀県に存在し、丸ぼうろの製造・販売を行っています。
また、福岡県飯塚市に本社を置く千鳥屋が、鶴屋が丸ぼうろを生み出す以前から既に製造していた菓子をルーツとする説もありますが、千鳥屋の源流である松月堂は元々肥前国佐賀郡久保田村(現在の佐賀県佐賀市)にあったため、いずれにしても丸ぼうろの発祥が佐賀県であることに変わりはありません。
これら丸ぼうろの元祖を主張する菓子店が競い合い、工夫を凝らして丸ぼうろを作り続けたことから、丸ぼうろは佐賀県を代表する銘菓として定着したと言ってよいでしょう。
ちなみに丸ぼうろという名称についても諸説あり、丸い形をしたボーロ(ポルトガル語でケーキ類の総称)という意味との説や、ヴェネツィアの商人で東方見聞録で知られるマルコ・ポーロに由来しているとの説もあります。
カロリーは?
カロリーは?
1個当たり、約90kcal
どこで販売されてる?通販は?
丸ぼうろは、佐賀県佐賀市の老舗菓子店である「丸芳露本舗北島」と「御菓子司鶴屋」がそれぞれ元祖を主張して製造・販売に取り組んでいる他、地元で親しまれている銘菓として多くの菓子店やスーパーでも販売されています。
また、製法がシンプルであることから、家庭で作られることも珍しくありません。
インターネット上での販売についても、各菓子店のオンラインショップや、様々な通販サイトで取り扱われており、全国どこからでも取り寄せることが可能です。
在庫状況は変動しますので、下記のバナーからそれぞれの検索結果をチェックしてみてください。
最後に
大航海時代のポルトガルから伝来した丸ぼうろ。
元々堅かった南蛮菓子は日本人の好みに合わせて進化し、外はサクサク、中はふっくらの食感が楽しめる銘菓となりました。
地元の九州以外ではあまり知られていませんが、佐賀県では県民に広く親しまれているお菓子です。
旅行などで佐賀県を訪れる機会がありましたら、是非とも一度その食感を味わってみてください。