熊本県に江戸時代から伝わる肥後てまりをご存知でしょうか。
カラフルで模様が美しい肥後てまりは、熊本県の返礼品に選ばれるほど人気のある伝統工芸品です。
今回は、肥後てまりの歴史や特徴、作り方についてご紹介します。
品名 | 肥後てまり |
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都道府県 | 熊本県 |
ジャンル | 伝統工芸品 |
見てきた場所 | 熊本伝統工芸館 |
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目次
肥後てまりの特徴
肥後てまりは、カラフルなフランス糸で刺しゅうされた模様が美しい熊本に伝わるてまりです。
刺しゅうされる模様は亀甲つなぎや麻の葉、風景など様々なものがあります。
刺しゅうが施されているため、ついて遊ぶてまりというよりは飾って目で見て楽しむてまりとして作り続けられてきました。
女の子の健やかな成長を願って、ひな人形のそばに飾られることもあります。
現在では雪の結晶やサンタクロースなど季節を感じることができる肥後てまりも作られており、より肥後てまりを身近に感じることができます。
肥後てまりの歴史
肥後てまりが作られるようになったのは江戸時代前期だと言われています。
城勤めの奥女中さんたちが手なぐさみとして作り始め、遊んだことが始まりです。
奥女中さんたちが作る美しいてまりが徐々に城下町に伝わり、城下町に住む肥後の女性たちによって作られるようになりました。
「あんたがたどこさ 肥後さ 肥後どこさ」という歌を歌いながら、まりをついた記憶がある人も多いのではないでしょうか。
このてまり歌は肥後てまりから生まれたと言われています。
知らず知らずのうちに肥後てまりのてまり歌を歌っていたのです。
明治ごろに広まったゴムまりの影響で一時は姿を消してしまいましたが、現在では肥後てまり同好会により技術が受け継がれ、多くの人々へ広められています。
肥後てまりができるまで
肥後てまりの中心にはヘチマが使用されています。
ヘチマを丸く芯にしてまり、脱脂綿で包み込みます。
脱脂綿で包むことで弾力が出るそうです。
脱脂綿で包んだら、木綿糸を均等にぐるぐると巻き付けます。
この土台の玉づくりがなかなか難しいと職人さんは言います。
丸いてまりの土台ができたら、金糸や銀糸で基礎となる線を入れていきます。
あとはフランス糸で刺しゅうをして完成です。
フランス糸の色によっては同じ模様でも違った印象のてまりに仕上がるそうで、センスが問われる工程でもあります。
また、長時間座ったままの作業になるので、根気強く作業することが大切になります。
オーダーで自分だけの肥後てまりを
美しい模様の肥後てまりですが、自分で作るのは難しそうという人におすすめなのが、オーダーメイドで作ることができる肥後てまりです。
熊本県伝統工芸館では肥後てまりのオーダーを受け付けています。
事前に連絡して来店し、デザインや色、大きさを決定します。
肥後てまりが完成したら、郵送で送付されます。
デザインやフランス糸の色の組み合わせを選ぶことができるので、世界に一つだけの肥後てまりを作ることができます。
自身の記念や、大切な人への贈り物にしてみてはいかがでしょうか。
肥後のつりてまり
熊本の伝統工芸品である、肥後てまりをたくさんの人に知ってもらうためのイベントが毎年11月に行われています。
肥後のつりてまりでは、3000個以上のカラフルな肥後てまりが釣り糸で吊り下げられ、見る人の目を楽しませてくれます。
このイベントに使われる肥後てまりは、熊本の企業や市民の人々によって一つ一つ手作りされています。
てまりがいくつも連なって飾られている様子はとても美しく圧巻なので、ぜひ一度見に訪れてみてください。
肥後てまりを熊本の思い出に
熊本県に古くから伝わる肥後てまりは、カラフルな刺繍が美しくインテリアやプレゼントにもぴったりです。
熊本を訪れた思い出にぜひ手に取ってみてください。
肥後てまりは熊本駅の肥後よかモン市場などで販売されています。
まとめ
熊本県の伝統工芸品、肥後てまりをご紹介しました。
江戸時代から伝わる美しい模様の肥後てまりは、飾られているだけで部屋の雰囲気を明るくしてくれます。
熊本を訪れた際にはぜひ肥後てまりを手に取ってみてください。
いろいろなデザインの肥後てまりを一度に見てみたいなら、肥後のつりてまりがおすすめです。
時間に余裕があるという人は熊本県伝統工芸館へ足を運んでみてください。
肥後てまりの制作体験をすることができます。
実際に肥後てまりを作ってみることで、一生忘れられない思い出の一品を作ることができます。
※使用している写真は、熊本伝統工芸館にて許可を得て撮影したものです。
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