皆さんは青島ういろうというお菓子をご存知でしょうか?
ういろうと言えば名古屋や山口のものが有名ですが、青島ういろうは宮崎県で製造・販売されているとても柔らかくて素朴なご当地ういろうです。
しかし、ほとんど日持ちせず、現地に行かなければなかなか食べることができない貴重な和菓子でもあります。
今回は、そんな青島ういろうの特徴や発祥についてご紹介いたします。
品名 | 青島ういろう |
---|---|
都道府県 | 宮崎県 |
ジャンル | ういろう |
製造者 | 複数社あり |
賞味期限 | 夏季ー7日 冬季ー9日 ※三松宇いろう |
購入した場所 | 宮崎県の道の駅 |
目次
青島ういろうの特徴
宮崎県を代表する観光地として有名な青島は、波の浸食と地殻隆起の繰り返しによって生まれた「隆起波食台」と呼ばれる地形です。
その珍しさから国の天然記念物に指定されており、天下の奇景をなしています。
その青島の名を冠した宮崎県宮崎市のご当地ういろうが青島ういろうで、明治時代から製造・販売されている伝統ある和菓子です。
青島ういろうは、米粉に砂糖や湯水を練り合わせて、形を整えて蒸し上げたお菓子です。
ただし、保存料を一切に加えていないために賞味期限が1日程度と短く、買ったその日のうちに食べなければならないという弱点がありました。
この弱点を克服するべく、最近では真空パッケージ技術を導入して賞味期間を延ばした商品が作れるようになり、遠方から取り寄せる人でも、その作りたてのモチモチ食感を楽しめるようになっています。
青島ういろうには、主にうるち米と砂糖を使った「白ういろう」と、黒砂糖を使った「黒ういろう」の2種類がありましたが、最近では主原料の米粉を宮崎県産米にこだわった上に、地元の特産である日向夏や宮崎マンゴー、都城茶を使った製品が作られています。
都農町ではトマト味の青島ういろうも販売されました。
青島は北半球最北の亜熱帯性植物群落があることで知られており、特にビロウの大群落が有名ですが、青島ういろうのパッケージもそのビロウをイメージした、青と白のデザインです。
買ってきました!実食レポ!
というわけで、道の駅にて「三松宇いろう 青島ういろう(白・黒) 各5切れ 税込¥470 」を発見!
実際に味わってみるべく購入してきました。
ういろう自体は薄い経木に包まれ真空パックされています。
波打つように並べているのが青島ういろうの特徴です。
鬼の洗濯板をイメージしているとか。
こちらは、うるち米と砂糖を使った「白ういろう」
そしてこちらが、黒砂糖を使った「黒ういろう」
甘さを控えた素朴な味で、米の風味が効いています。
何よりも、とてもモチモチと柔らかな食感が特徴的ですね。
老若男女誰にでも喜ばれる、昔懐かしい味だと思いました。
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発祥
ういろう(外郎)という名の発祥は、今からおよそ600年前。中国大陸における元朝末期、当地で外郎職と呼ばれる医師だった陳宗敬が内乱を逃れて日本へ亡命、博多に居住したことに始まります。
その陳宗敬の子陳宗奇が室町幕府の3代将軍足利義満の招請により上洛して、不老長寿の効能がある妙薬外郎薬を献上し、その際に口直しとして添えた菓子が由来と伝えられているのです。
それによって日本各地へういろうは広まりました。
そのうち、青島ういろうが生まれたのは明治10年(1877年)のことです。
現在の宮崎市で旅館を営んでいた鈴木サト(1849~1922年)という女性が、宿泊客に茶請けとして出していた「もち菓子」という地元のお菓子を改良して生まれたとされています。
そのため、考案者の名前にちなんで当初は「おサト羊羹」と呼ばれていましたが、宿泊客で「おサト羊羹」の味を気に入った旅の薬屋が、薬の外郎飴に似ていると言ったことがきっかけで、「宇いろう」と呼ばれるようになりました。
その後、宮崎県で観光産業が発展すると、代表的な観光地である青島の名を冠して、青島ういろうと呼ばれるようになりました。
現在では宮崎県を代表する銘菓として広く県民に親しまれ、また観光客向けの土産品としても販売されています。
賞味期限は?
賞味期限は?
夏季ー7日 冬季ー9日
どこで買える?通販は?
青島ういろうは、その名の由来となった観光地である青島周辺の土産物店はもちろんのこと、地元を代表する銘菓として、宮崎県各地の小売店や土産物店で販売されています。
元々賞味期限が非常に短かったため、地元以外での販売は難しかったのですが、真空パックによって賞味期限を延ばした製品が登場したことにより、現在では遠方での販売も可能となりました。
各通販サイトでも、そうした真空パックの青島ういろうを取り扱っており、全国どこからでも購入が可能です。
在庫状況は変動しますので、下記のバナーからそれぞれの検索結果をチェックしてみてください。
最後に
青島ういろうの生みの母とも言うべき鈴木サトは、親切でとても世話好きな女性だったと伝えられています。
よく地元の漁師の心配事を親身になって世話をし、日曜日には子どもたちが彼女のもとへ遊びに来たほど。
そのため、鈴木サトのことを詠った「戸崎のならびの青島さまよ 出船入船巡航船 おサトが取り持つ縁かいな」という流行り歌が存在するほどです。
そんな地元のことを、何よりも考えていた鈴木サトの想いが込もったお菓子が青島ういろうと言えるでしょう。
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