ドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」、通称逃げ恥」では恋ダンスが一躍有名になり、老いも若きも、男も女もみんなが競ってこれを覚え踊りました。
その陰で、イヤイヤ、もしかしたらそれ以上に「あれは何だ?!」と 話題になったのは、ドラマの中で登場した「瓦そば」なる食べ物でした。
今回は、瓦そばについてご紹介させていただきます。
目次
瓦そばとは
逃げ恥を見ていた人はもうご存知ですね。
でも知らない人はその名前からは想像できないことでしょう。
瓦そばはその名の通り、瓦の上におそばが盛られて出てくる料理です。
そう、これだけではまだちょっと首を捻っておられると思います。
でも瓦は本当に屋根に葺かれる、空手の試し割で使われる、正真正銘のあの瓦そのものです。
お皿ではなくて、その瓦におそばがこんもり盛り付けられているのです。
まだ分かりにくい?それではもう少し詳しくご紹介します。
瓦そばはラーメンや中華そばのような汁麺ではありません。
抹茶を練り込んだ茶そばを鉄板で焼いていますから、焼きそばに分類してもよいでしょう。
その麺がコンロで熱した瓦に盛り付けられています。
トッピングには錦糸卵と甘辛味の牛肉。
その上には、さらに海苔と輪切りレモンと紅葉おろしが乗っかっています。
そして別に用意されたおツユに漬けて食べますから、ざるそばの一つという見方もできます。
それともツケ麵の一種かもしれません。
熱々瓦に乗った焼き抹茶そばを箸で取り、おツユに漬けて啜る。
これが瓦そばの全貌です。
どうでしょう、かなりイメージが湧いてきましたか?
瓦そばの基本的な食べ方
まずは、そばを盛りつけてある瓦はとても熱いので、くれぐれも触れないように注意して下さい。
ざるそばと違って少し甘めの温かいおツユで食べます。おツユは温かいことがポイント。
だからポットに入って出てくるので、おソバが運ばれて来て、食べる直前にそのポットから漬け碗の注ぎ入れます。
おそばの頂上にトッピングされているレモンと紅葉おろしは、まだおツユに入れないのがお勧めの食べ方。
始めは、茶そばとお肉と錦糸卵をまずおツユだけ味わいます。
しばらくして、甘さが少々舌に残ってきたら、そのタイミングでとって置いたレモンと紅葉おろしをおツユに落とすのです。
すると味のセカンドステージの幕開けです。
適度なピリ辛、爽やかな酸味、そして本来の甘みが絶妙にコラボします。
通の人は途中で時折、抹茶そばの香ばしいおこげだけをツユなしで口に運びます。
お口直しといったところでしょうか。
瓦そばの歴史
下関名物といえばフグ、というのが全国的には知られているのでしょうが、地元ではそれより瓦そばの方がポピュラーなのかもしれません。
なかでもその本場は山口県下関市の川棚温泉です。
現在も元祖瓦そばの看板で有名なお店「たかせ」の創業者・高瀬慎一氏が、1962年に開発したのが瓦そばです。
まだ名物といえるほどの物産を持たなかった当時の川棚温泉にも、下関のフグのような名物が必要だと、常々考えていた高瀬氏は、明治の西南戦争のある話を耳にしました。
それは、薩摩の兵士たちが野戦食として、肉や野草を火にかけた瓦の上で焼いて食べたというものでした。
閃いた高瀬氏は、試行錯誤の末に今の瓦そばに辿り着いたのです。
滅法変わった瓦そばは、奇想天外なそば料理という評判もさることながら抜群の美味しさが人気を博し、下関はおろか山口県下に拡がっていきました。
今では街のスーパーマーケットでは定番として売られ、海上自衛隊下関基地隊の食事メニューに加えられるほどに、下関市民の郷土料理として根付きました。
関西でいうとお好み焼きやたこ焼きの感じかな、とは下関出身の人の話です。
食べてみた感想
というわけで、下関市内のスーパーにて瓦そばを発見!
実際に味わってみるべく購入してみました。
トッピングは、玉子、牛肉、ネギ、レモンを用意しました!
まず、ホットプレートで麺を蒸し焼きにします。
トッピングを乗っけて完成!めっちゃ簡単ですね。
温めたツユにつけていただきます!
美味しい!!
おこげの香ばしさと抹茶のホンノリ香りが漂うおそば。
その、おそばの味が甘辛お肉と錦糸卵の味と重なり、温か甘ツユが見事に調和して絡んできます。
途中でレモンをツユに入れると、爽やかな風味が加わりさっぱりと食べられ、変化がまた楽しめますよ。
お手軽にできて美味しいので、近所に売ってれば定期的に買うと思います。
今回は時間が合わなかったのですが、また今度下関に行った際は発祥のお店で食べてきたいですね!
瓦そばは通販で買える?
知らなかった人も、もう瓦そばの何たるかは理解できたことでしょう。
一度食べてみたいと思った人の、でも下関は遠いという悩みは、逃げ恥で瓦そばを知った人と同じです。
御心配なく。今の世、当然の如く通販で本場の瓦そばが手に入ります。
しかし家に瓦なんてないし、と仰る方も心配ご無用。
山口県民はみなさん、ご家庭のホットプレートで瓦そばを楽しんでいます。
市販の材料を使ったレシピもネットでたくさん見られますから、それを利用すればもっと手軽にご家庭で体験できることでしょう。
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