石川県金沢市の郷土料理に「はす蒸し」というものがあります。
はすとはれんこんのことで、金沢県のはす蒸しは、金沢のブランド野菜の加賀れんこんで作られています。
はす蒸しはどのような料理なのか?
今回は、加賀れんこんのはす蒸しの歴史や特徴、食べた感想などをご紹介します。
品名 | はす蒸し |
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都道府県 | 石川県 |
ジャンル | 郷土料理 |
食べた場所 | 金沢市の居酒屋 |
目次
はす蒸しはどんな料理?
金沢の郷土料理であるはす蒸しとは、すりおろした加賀れんこんを固めてから蒸し、あんをかけた料理です。
金沢のブランド野菜である加賀野菜。
加賀野菜は、全部で15品目ありますが、その中のひとつが加賀れんこんです。
加賀れんこんは藩政時代から栽培が続いているもので、とても歴史が長い野菜です。
肉厚な身としっかりとした歯ごたえが美味しい加賀れんこんですが、でんぷん質も多いので、すりおろすととてもねばりが出ます。
このねばりを活かして作られるのがはす蒸しです。
食べた感想!
というわけで、金沢市の居酒屋ではす蒸しを発見!
実際に味わってきました。
すりおろし蒸された蓮根はお餅のようで、もちもちでふんわりした食感がとってもいい!
ほんのりとした甘みの中に、魚介の旨みも感じられます。
薄味なので、ワサビのツーンとした辛みも引き立ってますね。
上品ながら優しくほっこりするようなお味で、心も体も温まるお料理でした。
はす蒸しの歴史
はす蒸しは古くから食べられていたとされています。
もともとは、五代加賀藩主の前田綱紀公が、観賞用の花を育てるために美濃の国から蓮根を持ち帰ってきたのが始まりだそう。
前田綱紀公が生きていた時代となると、今から300年ほど前ですね。
そして、加賀れんこん独特の食感が人気となり、はす蒸しが作られだしたそうです。
昔は、武士や身分の高い人しか食べられなかったみたいですが、今なお地元の人たちから好まれ、食べ続けられている郷土料理がはす蒸しです。
明治時代後期から大正時代にかけて、加賀れんこんを栽培する農家が増えたということから、この時期にはすでに庶民の間でも盛んにはす蒸しが作られていたのではないかと予想されます。
はす蒸しはどうやって作るの?
はす蒸しはどのようにして作られているのでしょうか。
材料は、れんこんと白身魚、卵白、片栗粉、塩、砂糖にお好みの具材です。
具材は、シイタケやエビ、枝豆、ゆり根、銀杏など茶わん蒸しの中に入れるような具材が選ばれることが多いです。
はす蒸しを作る際は、れんこんをすりおろして卵白・片栗粉・砂糖・塩を入れて混ぜます。
そして、中に入れる具材とともに器に入れて蒸し器で蒸します。
上からあんをかけて仕上げるので、あんも作ります。
あんは、醤油とみりん、塩、だし、水溶き片栗粉で作り、蒸しあがった上からかければ完成です。
あんのとろみは好みで調整してみてください。
はす蒸しは、熱々を食べるのがおすすめです。
はす蒸しはアレンジもできる
はす蒸しは、具材をアレンジすることで、より楽しめます。
うなぎや鶏肉、などを具材にすることでボリュームも出て豪華に仕上げることができるでしょう。
最後に
加賀れんこんを使用したはす蒸しをご紹介しました。
はす蒸しは、加賀の伝統的な郷土料理です。
家庭で作ることは少なくなったとされていますが、材料があれば自宅でも作ることは可能です。
加賀れんこんを購入して作ってみてはいかがでしょうか?
また、はす蒸しは、正月料理としても欠かせないものとされていて、縁起が良い料理となっています。
ハレの日で提供されることもあり、地元の料亭や割烹では定番の料理となっています。
料亭や割烹でいただくはす蒸しは、豪華に仕上げられているものが多いですよ。