熱い温泉の町別府で、なぜかいたるところにあるのが「冷麺」のお店です。
冷麺といえば、岩手県盛岡の冷麺も有名ですが、別府でも市民の間でB級グルメとして定着しており、旅行に来た人も必ず一度は食べてから帰ります。
今回は、別府冷麺の発祥、特徴や違い、食べた感想などについてご紹介させていただきます。
品名 | 別府冷麺 |
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都道府県 | 大分県 |
ジャンル | 郷土料理 |
購入した場所 | 別府湾サービスエリア |
目次
買ってきました!実食レポ
というわけで、大分県の別府湾サービスエリアにてお土産用の別府冷麺を発見!
自宅で、別府冷麺を味わうべく購入してきました。
今回購入したのは、「由布製麺(ゆふいん麺工房)の別府冷麺」です。
賞味期限は、購入日から1カ月半くらいでした。
作り方はすっごく簡単
多めのお湯で5分ほど茹でて・・・
冷水で洗って・・・
添付けのスープを200cc程の水で薄めて、皿に盛り付ければ完成!
この時は、ゆで卵、チャーシュー、ネギ、、キムチ、トマトをトッピングしました。
麺は中太のストレート麺です。
今回は、少しだけ長めに麺を茹でたんですが、やはり冷麺らしくコシがあり冷麺独特の弾力を楽しめました。
澄んだスープはあっさりとしており、トッピングしたキムチがすごく合います!
後味もすっきりしているので、最後まで飽きずに味わうことができました。
冷麺の発祥
第二次大戦後から数年過ぎて、松原町にある松原公園近くに「大陸」という冷麺を扱うお店が開店します。
その店主松本一五郎さんから料理を教わった浦田公太郎さんが、昭和40年(1965年)に「胡月」を創業し、大陸の常連客からアドバイスを受けながら、今日の味を築きます。
また、大陸で働いていた人達はそれぞれ独立し、「大陸ラーメン」や「ラーメン亭一番」を開店して大陸の冷麺の味を引き継いでいきます。
さらに、別府冷麺のルーツを遡ると、「アリラン食堂」という焼き肉屋に辿り着きます。
現在の「アリラン」の前身であり、創業者は金光一さんです。
昭和20年頃の戦後間もない時期、日本人がまだ数多く残っていた満州で金光一さんと松本一五郎さんが出会います。
帰国後、金さんはアリラン食堂を創業し、そこで働いていた松本さんが後に大陸を創業することになります。
2種類の冷麺
別府冷麺はそのルーツを見ると、焼き肉屋系のアリランが発祥であり、アリランが始めに、焼き肉のサブメニューとして和風スープに「ツルツルした麺」を入れた朝鮮風の冷麺を販売します。
その後、大陸を元祖とする胡月や大陸ラーメンなどが冷麺専門店として「モチモチした麺」を広めたことで、別府冷麺は二系統に分かれることになります。
ただ、別府冷麺がこれだけ定着したのは、冷麺専門店の出店が大きく影響しており、2種類の麺による相乗効果が別府冷麺普及の大きな要因になっています。
各店の冷麺の特徴
1.胡月
小麦粉とそば粉などを配合した自家製の極太麺で、こしが強くモチモチ感があります。
スープはコクの強い醤油ダシです。
脂身の少ない牛肉チャーシューやゆで卵、キムチなどのトッピングが入っています。
2.六盛
胡月と双璧を成す別府冷麺の人気のお店です。
そば粉が多めになっているせいか、麺の見た目は胡月に比べると少し黒がかった色になっています。
スープは和風でありながら、牛でダシをとっていることから牛の濃厚な旨味が感じられます。
自家製のキムチは少し辛めになっており、スープによく合います。
3.アリラン
中太の麺はツルツルしていて、のど越しが爽やかです。
魚介系でダシをとったあっさり系のスープはイリコの風味を効かせた和風になっており、とてもおいしいです。
4.大陸ラーメン
すっきりとした塩ベースのスープになっており、飽きのこない風味が魅力です。
モチっとし麺もこのスープによく合います。
盛岡冷麺と別府冷麺の違い
日本の冷麺には、大きく分けて「別府冷麺」と「盛岡冷麺」の2つがあります。
別府冷麺は満州から引き揚げて来た料理人が、朝鮮の麺を日本人の味覚に合うように魚介出汁のスープに入れたのが特徴になっています。
一方、盛岡冷麺は麺が小麦粉とデンプンで作られています。
そのため、朝鮮冷麺(韓国の冷麺は北朝鮮から伝来)に比べて麺が白っぽく見えます。
朝鮮冷麺はそば粉が入っているため、若干黒っぽくなります。
近年の全国にある焼き肉店では、麺の白い盛岡風冷麺が主流になっています。
なお、冷麺を出す店の数は当然韓国の方が多いですが、麺のバリエーションは日本の方が多くなっています。
お取り寄せも可!お土産にも
冷麺を別府市内のお店で食べるのも良いですが、お土産に買って帰れたらなおいいですよね。
茹でるだけで簡単に自宅で別府冷麺が味わえる、お土産用の冷麺も販売されています。
大分県の道の駅やサービスエリアで購入できますし、インターネットでお取り寄せすることも可能です。
最後に
現在の別府市内には冷麺の店が70店舗ほどあります。
食べログやぐるなびなど、グルメサイトで別府を紹介する時には、必ず冷麺の店が多数紹介されます。
近年は若い人を中心に日本全国で冷麺が食べられるようになっていますが、別府冷麺が貢献していることは間違いがありません。
別府に来たら、温泉に入って冷麺を食べないと別府に来たことになりませんよ!