大分県のブランド魚といえば、関さばと関あじが有名ですよね。
ですが、関ぶりもあるというのはご存知でしたか?
今回は、関ぶりについてご紹介させていただきます。
目次
関ぶりとは
関ぶりとは、高級なブランド魚として君臨する「関サバ」「関アジ」と並ぶ、大分県の佐賀関漁港㈲富士見水産から出荷されているブランドぶりです。
釣りあげた瞬間からしっかりと品質管理され、登録商標とQRコードが記載されたステッカーが貼られています。
関ぶりが漁獲される場所は、佐賀県沖の豊後水道の北口・速吸の瀬戸(はやすいのせと)、別名豊予海峡(ほうよかいきょう)と呼ばれている幅が約13㎞の潮流の激しい事で有名なスポットです。
瀬戸内海と豊後水道を上下する流れは海底の起伏に富んだ形状により、特に佐賀関側が激しく、ここで育った関ぶりは豊富な餌を食べ身が引き締まり活き活きとしています。
速吸の瀬戸で育った関ぶりを、大分県漁業組合に加盟した腕の良い漁師さんたちが、関ぶりの身体に傷がつかない様、細心の注意を払いながら1匹1匹丁寧に1本釣りで釣り上げていきます。
激流の中、関ぶりを釣り上げるには熟練の漁師さんでさえ大きな危険が伴います。
徹底した品質管理
関ブリを釣り上げたら、素早く船上の生け簀に放ち漁港まで活きたまま運ばれます。
関ぶりの売買で特徴的なのは「面買い(つらがい)」をする事です。
面買いとは、重さを量らず生け簀の中のぶりを1匹1匹見て価格を付け取引する事です。
面買いする事で、計量時に関ぶりにかかるストレスを軽減し、美味しい状態を保ちます。
その日、釣れた関ぶりは興奮状態なので、落ち着くまで生け簀に約1日入れてから、活け絞め(いけじめ)し全国へ出荷されます。
ちなみに、活絞めとは、生きた魚の脊髄に包丁を入れるなどして脳死状態にし、更に血抜きをして長期間鮮度と味を保つために行われる、江戸時代に開発された日本伝統の魚の処理方法です。
魚の種類によって活け絞めの方法が異なる為熟練の技が必要です。
この様に品質管理を徹底的にすることで他のぶりとは桁違いの美味しさと
鮮度を保ち関ぶりブランドを守り続けています。
郷土料理にも
ぶりと言えば特に冬場は脂が乗って美味しいお魚ですね。
お刺身は勿論の事、照り焼き・ぶりしゃぶ等様々な料理に変身します。
関ぶりの生まれ故郷である大分県には「りゅうきゅう」という郷土料理が有ります。
りゅうきゅうとは、元々は漁師さんたちが釣れた魚を長く美味しく食べる為に、醤油ダレに付け込んだことが発祥と言われています。
使用する魚は、ぶりをはじめとするサバ・アジ・カンパチなどの青魚と呼ばれている魚です。
醤油ベースに、味醂や酒、ゴマ・生姜等を入れた特製のたれに、新鮮な魚の切り身を漬け込みワサビや青ネギなどを添えて供します。
この、りゅうきゅうを熱々のご飯に乗せた料理を、一部の地域では「温飯・あつめし」と呼び親しまれています。
現地では、関ぶりを使用したとても贅沢なあつめしも飲食店などで提供され人気を集めています。
本場で食べてきた感想
というわけで、大分県に行く機会があったので関ぶりを味わってきました!
今回、伺ったのは「あまべの郷 関あじ関さば館」です。
関あじ関さばだけじゃなく、関ぶりもいただけるとの事でした。
コリコリとしっかりと歯ごたえのある食感で、適度にのった脂の旨味が噛むほどに口いっぱいに広がります。
特に、身のしまり具合が普段食べているブリとは全く違います。
青魚特有の臭みなんか、もちろん無し!
やはり魚は鮮度が命!本場でとれたてを食べられて幸せです。
関ぶりの価格は?
ぶりは他の産地の物も高級魚として扱われていますね。
関ぶりと認められステッカーが貼られているのは5㎏以上のぶりです。
関ぶりの価格
・5㎏前後・約60cmのサイズで10500円
・6㎏前後・約80cmのサイズで16100円
*こちらでご紹介した値段はあくまで目安です。
詳しい値段は関ぶりを扱うお店・オンラインショップ等で直接確認してください。
通販で買える?
関東では、高級な料理屋さんでしかお目にかかれない関ぶりは、ブランド魚として確固たる地位を築いています。
その味は一度食べたら病みつきになる程美味しいと言われていて「関ぶりが食べられるまで魚断ちする」と宣言する人まで居るんだとか。
最近では関ぶりをしゃぶしゃぶにしたり、りゅうきゅうで気軽に食べられるようにタレと一緒に真空パックされた物がオンラインショップ等で購入できますので、どんな味か試してみたい方はお取り寄せしてみてはいかがでしょうか。
在庫状況は変動しますので、下記のバナーからそれぞれの検索結果をチェックしてみてください。