皆さんは三笠野(みかさの)という和菓子をご存知でしょうか?
三笠野は大分県竹田市に古くから伝わる銘菓です。
竹田市は瀧廉太郎がかの名曲「荒城の月」の構想を練った岡城で知られる城下町で、三笠野もそんな城下町としての歴史の中で誕生しました。
今回は、そんな三笠野についてご紹介いたします。
品名 | 三笠野 |
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都道府県 | 大分県 |
ジャンル | 和菓子、郷土菓子 |
製造者 | 但馬屋老舗と川口自由堂 |
原材料 | 砂糖, 卵, 小麦粉, 小豆, はちみつ, 水飴, |
賞味期限 | 製造日から10日間 |
購入した場所 | トキハ本店B2F菓寮但馬屋 |
お値段 | 三笠野・荒城の月 詰合せ4個入 930円(税68円) |
目次
三笠野とは?
三笠野は大分県竹田市にある和菓子屋店の但馬屋老舗と川口自由堂が製造・販売している和菓子です。
小麦粉の生地を焼いた皮に、こし餡をたっぷりと包み込んだもので、ちょうど三日月のような形をしています。
焼いた皮の香ばしさと、上品な甘さのこし餡の取り合わせが絶妙で、抹茶と共にいただくことで至福の時間を味わうことができるでしょう。
三笠野は江戸時代からの歴史ある和菓子で、同じ竹田銘菓として知られる荒城の月とセットで販売されることが多く、竹田市のみならず大分県を代表する銘菓として知られています。
買ってきました♪実食レポ!
今回は、大分県大分市にあるトキハ本店B2F菓寮但馬屋さんで三笠野を購入してきました!
購入したのは、「個包装/三笠野・荒城の月 詰合せ 4個入り」です。
薄めの皮の中には、こし餡がたっぷりと入っています。
こし餡の甘さ控えめの上品な味と、しっとりとした皮が組み合わさり、とっても美味しい!
また、皮が硬くなってきたらオーブントースターなどで1~2分温めると、焼き立ての様に美味しくいただけるそうです。
三笠野の歴史
江戸時代、今の竹田市一帯は岡藩中川氏が代々治めていました。
しかし、9代目藩主の中川久持が23歳の若さで急死したため、大和国郡山藩主柳沢保光の五男であった中川久貴が養子として迎えられ、跡を継ぎました。
その久貫が文化年間、故郷である大和国(現在の奈良県)で作られていた燧焼(ひうちやき)という菓子を模倣して、御菓子用達であった初代但馬屋幸助に作らせたのが三笠野の始まりとされています。
三笠野という名も、奈良の三笠山と春日野にちなんで、久貫自身が名付けたものです。
三笠山と言えば思い起こされるのが、阿倍仲麻呂が詠んだ「天の原 ふりさけみれば 春日なる 三笠の山に 出でし月かも」の有名な歌ではないでしょうか?。
三笠野がちょうど三日月の形をしているのも、この歌との関係を感じさせられます。
また現在初代但馬屋幸助が開いた但馬屋老舗の三笠野の箱に使われている文字は、初代と親交のあった南画家田能村竹田の版木によるものです。
三笠野を味わうなら
その誕生以来、お茶の友として地元で長きに渡って親しまれてきた三笠野。
三笠野を生み出した但馬屋老舗は、初代但馬屋幸助が但馬国出身だったことが、その屋号の由来とされています。
京都の駿河屋で修行を積んだその初代但馬屋幸助が竹田の地に出店したのが1804年。
それと同時に藩主の依頼により、三笠野が作られました。
以来200年以上の但馬屋老舗の歴史はまさに三笠野の歴史そのものと言っても過言ではないでしょう。
竹田市にある但馬屋老舗の本店に行けば、日々職人の手によって一つずつ手焼きで三笠野が作られており、店内で焼きたて香ばしさを味わうことができます。
特に皮の独特のサクサク感は、作りたてでなければ味わえません。
賞味期限は?
賞味期限は?
製造日から10日間
お取り寄せできる?
三笠野は、お取り寄せして自宅で味わうことも出来ます!
下記にて購入できますので、遠方だけど三笠野を是非一度食べてみたい!と思った方はお取り寄せしてみてください。
まとめ
奥豊後の中心地として栄えた竹田市。
瀧廉太郎の代表作荒城の月で知られる岡城跡の他、江戸時代からの歴史的な建造物が数多く残されていて、城下町の風情を楽しみながら街歩きをすることができます。
そんな街歩きの友として、地元の銘菓も味わってみてはいかがでしょうか?
また、但馬屋老舗の本店では、三笠野作り体験ができるようです。
最初は上手くいかず、コツを掴むまで時間がかかるかも知れませんが、苦労しながらも自分の手で作った三笠野を味わえるなんて、これほどの贅沢は他にないのではないでしょうか?
竹田市には三笠野と並ぶ銘菓として、滝廉太郎の作曲にちなんだ、その名もずばり「荒城の月」という和菓子が存在します。
三日月形の三笠野に対して、満月のように白く丸い饅頭の様なお菓子です。
三笠野と荒城の月はセットで売られていることが多いですので、是非一緒に味わってみてはいかがでしょうか?