北海道で親しまれている「ジンギスカン」をご存知ですか?
今では道外でも食べられる場所が増え、実際に食べたことのある方も多いかもしれません。
今回は大きく分けて2種類あるジンギスカンの味付け、食べられるようになった歴史をひも解いていきます。
品名 | ジンギスカン |
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都道府県 | 北海道 |
ジャンル | 郷土料理 |
原材料 | 羊肉 |
食べた場所 | 夜空のジンギスカン |
目次
ジンギスカンは道民の焼き肉!
ジンギスカンは羊の肉を使った焼き肉料理のことです。
子羊は「ラム」、大人の羊は「マトン」と呼ばれています。
ラムはほとんどクセがなく肉質も柔らかいのに対し、マトンは羊特有のにおいが強いという特徴があります。
「サフォーク」という言葉を聞いたことがある方もいるかもしれませんが、これは羊の種類の名前です。
最初から味が付いているタイプと、焼いた後でタレをつけて食べるタイプが存在し、道民でもどちらが好きかで真っ二つに分かれます。
ジンギスカン専用の鍋も存在し、中央が盛り上がり凸凹の溝が付いています。
この形状で余分な脂を淵の溝に落とすことができるんです。
たれに漬け込んだタイプならば、油とたれが淵にたまるのでそこで野菜を煮込むスタイルもあったりします。
食べた感想!
というわけで、北海道に来た際にジンギスカンを味わってきました!
今回食べたお店は、札幌にある夜空のジンギスカンです。
左はタレ付で、右が生ラムだったかな?
肉は柔らかく、脂っぽくないのでとっても食べやすいですね。
新鮮だからでしょうか?昔家で食べたジンギスカンに比べると全然嫌な臭いはありません。
北海道の美味しいビールがよく合うので、つい飲みすぎちゃいました~。
正直、ジンギスカンにはあまりいいイメージがなかったのですが、北海道に来たらまた食べたいと思います!


なぜ羊を食べるようになったの?
北海道に羊がやってきたのは1857年といわれています。
函館の奉行所で飼育し始めたのがはじまりです。
羊毛をとったり、食肉にするための導入でしたが、なかなか飼育の成果が上がらないまま第一次世界大戦が勃発します。
そこで羊は輸入できなくなってしまいます。
しかし政府は軍用に羊毛を調達したかったため、滝川や札幌の月寒などで種羊場所を作ったのです。
そしてそれに伴い羊の肉の活用についても模索されていくようになりました。
戦時中は様々な方法で羊の肉を食べていましたが、戦後一般家庭でも食べられるものとしてジンギスカンは広まっていきました。
食糧難の中でも羊は安く手に入ったからです。
札幌では1936年頃から飲食店でたれを後付けするタイプを提供し始めました。
その後1956年頃から滝川ではたれに漬け込んだタイプのお店ができ、各地域でその食べ方が根付いていきます。
現在の道民も各家庭でジンギスカンといえばどちらか好みが分かれます。
育ってきた環境によるところが大きいようですね。
花見でジンパ!海でもジンパ!
春。桜が咲く季節。
本州よりはちょっと遅く4月の後半からGWにかけてが見ごろになります。
そのころ公園でお花見をする人たちの中心にあるのはジンギスカンです。
ジンギスカンパーティ。通称ジンパで盛り上がります。
桜とジンギスカンの香りと煙が一体化しているのがある意味北海道の名物かもしれません。
夏は海水浴場にテントを張って、その手前ではバーベキューと同じくらいジンギスカンを行うグループも少なくありません。
北海道の夏の海は長くいると体の芯から冷えるため、たき火などで暖を取ることが多いからです。
そんな時に用いられるのが、使い捨てのジンギスカン鍋。
季節になると、ホームセンターだけではなくスーパーやコンビニにもアルミ製の簡易鍋が売られています。
運動会でもお弁当じゃなくてジンギスカンを焼く…なんて噂もありますが、半分本当で半分ウソです。
さすがに現在の学校の校庭で火器を用いて肉を焼くことはありません。
2,30年前の地方の小学校ではやっていたこともあったようですが今ではほぼ無いといっていいでしょう。
最後に
いかがでしたか?
今回は北海道名物の一つ「ジンギスカン」についてご紹介しました。
昔は羊臭いなんていわれて苦手意識を持つかたも多かったですが、今では飼料も見直され匂いも軽減されているといいます。
それでも気になる方はたれに漬けられたタイプの方が食べやすいかもしれませんね。
お好みのジンギスカンを見つけてみてください。