青森県で有名な「ホタテ貝焼き味噌」という食べ物を知っていますか?
そのルーツはかなり古く、昔から庶民に食べられている料理なんです。
今回は、青森で親しまれている2種類の貝焼き味噌とその歴史についてご紹介します。
品名 | ホタテ貝焼き味噌 |
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都道府県 | 青森県 |
ジャンル | 郷土料理 |
食べた場所 | 青森市の居酒屋 |
カロリー | 1人前161kcal ※目安 |
目次
ホタテ貝焼き味噌とは?かいやきとは読まない!?
「貝焼き味噌」と書いて「かやきみそ」と読みます。
青森県津軽地方と、下北地方でよく食べられている郷土料理です。
津軽地方でよく食べられているのは、鰹節やネギを貝殻に入れて火にかけ、味噌で味付けをして卵でとじたものです。
下北地方の方では「味噌貝焼き」と呼ばれることが多いです。
こちらは焼いてから干した魚で出汁をとります。
そこにホタテや旬の具材を入れて煮こんでから味噌を加え溶き卵でとじたものなので、具材としてまでホタテを使っているという大きな違いがあります。
全国的に有名になったのは、おもてなしなどにも向いている下北の方の食べ方になります。
食べた感想!
というわけで、青森市の居酒屋でホタテ貝焼き味噌を発見!
実際に現地で味わってきました!
こういう、見た目にも楽しめる郷土料理っていいですよね!
お味は、玉子と味噌の優しい甘みとホタテの旨みが染みてて、とっても癒されるあったかいお味♪
貝柱の食感もいいですね~。
ご飯のおかずとしてはもちろん、日本酒にもよく合いそうです!


ホタテ貝焼き味噌の歴史、昔は漁師の食べ物だった!
そのルーツは江戸時代までさかのぼります。
ホタテがよく取れた陸奥湾で、漁師がその貝殻を鍋のようにして使ったのが始まりと言われています。
その時代には貝殻の直径が20㎝にもなる大きな天然物のホタテが海底に生息していたんですね。
中のホタテは売り物になっても外側の貝殻は残ります。
残った貝殻を鍋にしてイワシなどその時獲れた漁の残りなどに、庶民にも一般的だった調味料の味噌をのせて焼いていました。
いわゆる漁師飯だったと言われています。
卵でとじるようになったのは庶民でも手に入るようになったもっと後世のことです。
大きな貝殻は貴重品!
今では養殖が盛んで、貝焼きができるほどまで貝殻が大きくなるホタテを入手するのが難しくなってきました。
そのため古くから漁師をしている家には「貝焼き味噌用」に大きなホタテの貝殻を大事に取っておいているところもあるそうです。
しかしその味わいは伝えていきたいし、楽しみみたい。
そのため今では貝殻を使わず、代わりに小さめのフライパンやスキレットを使って再現するレシピも出回っています。
雰囲気としてはだいぶ変わってしまいますが、自宅で手軽に楽しめるという点ではありかもしれません。
最後に
いかがでしたか?
今回は青森の漁師飯が由来の郷土料理「ホタテの貝焼き味噌」をご紹介しました。
魚介と卵とみそがあれば簡易的なものはおうちでも作れちゃいます。
だからこそ出汁が出る魚介と、味の決め手になる味噌はいいものを選びたいですね。
貝殻を使ったものを食べてみたいときは、やはり現地が食べるのが一番のようですね。