赤天という食べ物をご存知でしょうか?
俗に言う揚げかまぼこの1種で、ケンミンショーでも紹介されたことがある、島根県浜田市のソウルフードです。
今回は、ちょっと気になる赤天の特徴や作り方などを詳しく見ていきましょう。
品名 | 赤天 |
---|---|
都道府県 | 島根県 |
ジャンル | 練り物、揚げ物 |
製造者 | 複数社あり |
原材料 | 魚肉(たら(国産))、澱粉、粉末状小麦たん白、玉葱、食塩、唐辛子、コショウ、植物油、/ソルビット、調味料(アミノ酸等)、保存料(ソルビン酸k)、増粘剤(加工デンプン)、甘味料(ステビア)、着色料(赤3、赤106) |
賞味期限 | 要冷蔵で製造日より40日以内 |
カロリー | 100gあたり159kcal |
購入した場所 | 浜田市内のスーパー |
お値段 | 5枚袋入り649 円(税込) |
目次
赤天とは?
赤天の"天"はごぼう天やイカ天などと同じ天ぷらの天です。
つまり魚のすり身からできた練り物を油で揚げたものです。
天ぷらと言えばサクサク衣の揚げ物を思い浮かべてしまいますが、一見すると天ぷらというより、どちらかと言えばフライの様ですね。
赤天の特徴はその赤い色。
赤唐辛子の赤色なのですが、食紅でより赤が強調されています。
そして最大の特徴はフライみたいなパン粉の衣が薄く付いている事です。
だからぱっと見は魚肉ソーセージのフライにも見えますね。
これが、島根県浜田市でしか作られていない特産品、赤天です。
江木なうなうを食べた感想!
というわけで、浜田市内のスーパーにて江木蒲鉾店の赤天を発見!
実食するべく購入してきました。
そのままでも美味しいかもですが、ちょっとフライパンで温めてみます。
見るからに辛そうですが、見た目ほどには辛くありません。
外はパン粉でカリカリ、中はモチっとした食感で心地いいですね。
辛さ具合はアクセント程度の適度なピリ辛だから、辛いのが苦手な人でも大丈夫そうです。
生姜醤油やマヨネーズで食べれば御飯のおかずにもなりますし、お酒のおつまみにもよく合そうですね。
これは、全国でもっと流行っても良いと思うくらい美味しかったですよ~!


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カロリーや栄養成分、賞味期限は?
カロリーは?
栄養成分表示(1食分100g当たり)
熱量 159kcal
たんぱく質 8.6g
脂質 5.7g
炭水化物 18.4g
食塩相当量 1.6g
(推定値)
賞味期限は?
要冷蔵で製造日より40日以内
作り方
赤天の原材料は魚のすり身です。
元々は地元水揚げの魚を使っていましたが、漁獲量の減少やそれに伴う価格上昇もあって、今では冷凍品を使っています。
でも製法の基本は昔ながらです。
そのこだわりはまず、石臼によるすり身作り。
石臼を動かすのはさすがに手ではなく機械ですが、すり身のペーストが丁度良い状態で石臼を止めなければなりません。
練が足らなくても、練り過ぎても駄目。
原料の温度やその日の室温によって微妙に変化する、練の状態を見極めるのが職人技で、止めるタイミングを間違わない様に気を抜けません。
ここで失敗するとせっかくの原料は全てパーです。
練り上げながら、澱粉・食塩・砂糖・唐辛子・食紅など調味料を加えて行きます。
出来上がったすり身を成形してパン粉をまぶし180~200℃の油で揚げるのが基本的な製法ですが、製造元によって多少の違いはあります。
例えば最も手作業にこだわっている会社では、刃のついていない「つけ包丁」で練り上がった生地を型に乗せる作業は、一つ一つ昔同様に手作業です。
また揚げる工程では、油の中に飛び散ったパン粉が製品にくっ付かない様に、新しい油で二度揚げする手間をかけるお店もあります。
一人前になるのはすり身だけで半年、全行程を任されるには7年かかるといいますから、まさに職人ですね。
赤天の発祥
その誕生は戦後しばらくしてから、らしいです。
というのも、あまり発祥ははっきりしていないそう。
赤天製造元の山本蒲鉾店に伝わる話としては、現社長の祖父が、当時主力商品だった紅白板蒲鉾製造の余り材料を使った新製品として、ハムカツからヒントを得て発想したのが始まりと伝わっているそうです。
だからパン粉なのですね。
そしてハムカツの赤さに似せながらも、味のアクセントとして工夫したのが赤唐辛子なのかも・・というお話です。
赤天を作れるのは浜田市の三社だけ
昭和62年、テレビのワイドショーで赤天が紹介されてブームになりました。
全国から注文が殺到したのは良かったのですが、人気が出て儲かるとなれば、類似品の登場は世の常。
最悪、粗悪品が出回れば赤天のイメージダウンは必至です。
その事を懸念した赤天製造会社の一つ江木蒲鉾店が、平成11年に赤天を商標登録して、浜田市内の山本蒲鉾店と山文蒲鉾の二店だけに製造を認めました。
従って本物の赤天を作っているのはこの三店のみなのです。


進化する赤天
製造元によって微妙に違うとはいっても、赤天の基本は平べったい四角形で、赤くて少しピリ辛。
もっと大胆な変化がないといずれ飽きられてしまうという危機感から、今、様々なチャレンジがなされています。
例えば赤いハートの赤天はとてもかわいいと人気。
その他スティックにしてファストフードにしたり、チーズやマヨネーズ入りや、桜チップで燻製にしたりと色々な赤天商品が登場しています。
また揚げ物は揚げたてが一番おいしいのだからと、揚げたて1本のテークアウトを始めたお店もあり、他の町では赤天を使ったハンバーガーが登場するなどの広がりも出始めています。
さらには赤天特有の赤に着色する着色剤は、健康安全志向の強い現代には合わないのでは、と改良する余地があると考える社長もいるようです。
今後さらなる進化が期待できそうですね。
赤天は通販で買える?
赤天は通信販売で購入することも可能です。
在庫状況は変動しますので、下記のバナーからそれぞれの検索結果をチェックしてみてください。
最後に
ケンミンショーで島根特産として紹介があり、もしかしたら近々有名B級グルメに仲間入りするかもしれない赤天。
でも、宇都宮の餃子、仙台の牛タン、広島のもみじ饅頭、京都の生八つ橋のような全国版にはまだほど遠いのが現状です。
そして、さらなる進化と知名度のアップを目指して赤天三社はただ今、奮闘中です。
通販でも買えますから、ぜひぜひ、みんなで応援したいものですね。
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