皆さんはあご野焼きという食べものをご存知でしょうか?
あご野焼きは、島根県で製造・販売されている、あごことトビウオを使って焼き上げた練り製品です。
驚くべきはその大きさで、普通の竹輪に比べると3倍以上の大きさがあります。
今回は、そんなあご野焼きの特徴や発祥、カロリーや賞味期限などについてご紹介いたします。
品名 | あご野焼き |
---|---|
都道府県 | 島根県 |
ジャンル | 練り物 |
製造者 | 複数社あり |
賞味期限 | 要冷蔵で、6~11日ほど |
カロリー | 100gあたり、85~105kcalほど |
購入した場所 | 浜田市内のスーパー |
目次
あご野焼きとは?
山陰地方ではトビウオのことを、「あごが落ちるほど美味い」ことから「あご」と呼びます。
5月頃から夏にかけて、トビウオは産卵のために、対馬海流に乗って日本海を北上してきます。
そんな一番脂が乗っている旬のトビウオが山陰沖に現れたところを漁獲し、新鮮なうちにすり身にした上で地元の地酒と調味料を加えて練り合わせ、焼き上げたのがあご野焼きです。
練り合わせたすり身を平らに延ばして、棒に巻きつけて回しながら焼き上げるのですが、外見上も製法も竹輪の1種と言えるでしょう。
ただし、大きく異なるのはその大きさです。
長さが数十cmに達するあご野焼きは、通常の竹輪の数倍のボリュームを有しています。
その巨大さから、あご野焼きを焼き上げる職人は、「火ぶくれたたき棒」と呼ばれる剣山のような道具で、あご野焼きを表面を刺して、無数の小さな穴を開けます。
こうすることで、あご野焼きが膨らんで皮が剥がれるのを防ぎ、火の通りをよくするのです。
こうした調理過程から、あご野焼きは機械による大量生産が難しく、現在でも製造は職人の手作りに頼っています。
また、あご野焼きは練り合わせる際に、地酒を混ぜ合わせることを特徴としています。
地酒の働きによって、トビウオの旨みを最大限に引き出し、焼き上げた際の豊潤で独特な味わいを生み出しているのです。
こうしたあご野焼きは島根県の数多くのメーカーによって生産されています。
それぞれメーカーごとに製法に工夫を凝らしており、練り上げる際に澱粉を一切使わないことにこだわっていたり、焼き上げる時には炭火を用いるなど、おいしいあご野焼きを作るための努力がなされています。
そのため、同じあご野焼きと言っても、製造業者の違いで、様々な味わいや食感を楽しむことが可能なのです。
食べてみた感想
というわけで、出雲市内のスーパーにてあご野焼きを発見!
実際に味わってみるべく購入してみました。
種類は色々ありましたが、今回購入したのは「(株)出雲国大社食品 あご野焼き」です。
長さは割りばしとほぼ同じくらいでした。
厚みも普通のちくわとは比べ物になりませんね!
いざ口に入れると、弾力のある歯ごたえに、原料に使われているあごの旨みと地酒の香りが広がります。
その大きさから、ちくわよりもカマボコを食べているような食感に近いです。
食べ応えがあるので、おかずの1品にはもちろん、お酒の肴にもピッタリでしょうね。
出雲縁結び空港や駅でも買えるようなので、お土産にするにもいいと思いますよ。


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あご野焼きの発祥
トビウオはその名の通り、海面上を飛ぶことができる魚です。
翼のようにも見える大きな胸鰭を広げて、グライダーのように滑空するのです。
時には数百メートルもの長距離を飛翔するというのですから驚かされます。
こうした習性のために、トビウオの身は筋肉質で引き締まっていて、脂肪が少ないのが特徴です。
淡白でさっぱりとした味わいの身は、昔から日本人に好まれ、縁起物とされてきました。
特に初夏に産卵のために日本近海へ近づくことから、夏の訪れを告げる魚とされています。
こうしたトビウオをすり身にして、練り物として焼き上げることは古くから行われていました。
ただし、あご野焼きの場合はその大きさから、炭火で焼く場合に大量の煙が出ます。
そのため、屋内で焼くのは難しく、軒先や戸外で焼かれていました。
そうした様子を見て、江戸時代の松江藩主で茶人としても有名な松平治郷が「野焼き」と名づけ、あご野焼きと呼ばれるようになったと言い伝えられています。
こうした郷土料理としてのあご野焼きの普及もあり、現在では、トビウオは島根県の県魚に指定されています。
カロリーや賞味期限は?
カロリーは?
100gあたり、85~105kcalほど
賞味期限は?
要冷蔵で、6~11日ほど
メーカーによって多少バラつきがあるようでした。
どこで買える?通販は?
あご野焼きは島根県で特産品として、多くの練り製品製造メーカーによって生産されています。
各メーカーの直販店はもちろんのこと、スーパーマーケットなどの小売店やお土産店などで広く販売されており、県外へも出荷されています。
また、インターネット上の通販サイトでも販売が行われているため、全国どこからでも購入することが可能です。
在庫状況は変動しますので、下記のバナーからそれぞれの検索結果をチェックしてみてください。
最後に
島根県の県魚トビウオを使った、郷土の代表的な特産品あご野焼き。
新鮮な旬のトビウオと熟成した地元の地酒が使われた逸品は、歯ごたえ、旨み、香りのどれを取っても格別です。
島根県ではこうしたあご野焼きの手作り体験を受けつけているメーカーもありますので、旅行で訪れた際には、単に土産品として買うだけでなく、あご野焼き作りにチャレンジしても面白いのではないでしょうか?
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