島根県松江市を代表する銘菓、山川をご存知でしょうか?
山川は、石川県の森八の長生殿、新潟県の大和屋の越乃雪と並ぶ「日本三大銘菓」と言われています。
また、山川がある島根県松江市は抹茶に良く合う和菓子が沢山作られていて、日本三大和菓子処とも呼ばれているのです。
目次
山川とはどんなお菓子?
見た目は紅(実際には薄ピンク色)と白色が対になった四角い落雁の一種です。
簡単に手で割れるので、包丁などで切らずに手で割っていただきます。
色は紅と白色で対になっていますが、どちらの色も同じ味です。
甘みがかなり強いので、お茶と一緒に食べるのが基本です。
山川と松平治郷の関係
そもそも松江ではなぜ和菓子がこんなに有名なのかを解説していきましょう。
江戸時代後期の大名茶人として知られている松平治郷(まつだいらはるさと)の影響が大きいと言われています。
松平治郷は、宝暦元年(1751年)江戸生まれ。
明和四年(1768年)に17歳で松江藩の藩主となり、出羽守治郷(はるさと)と称しました。
18歳で茶道に入門し、19歳で禅の道に入りました。
「不昧」という号はこのときに授かります。
不昧公の名で今も多くの人に親しまれていますが、城主として多くの功績を残したそうです。
その一方で、文化人としても名高かった不昧公は、その想像力や美的センスで多くの功績も残しました。
茶道「不昧流」の祖として茶の湯の心を開いた風流人でもあった不昧公が催す、茶会のお茶うけは自らの茶道観を確立しました。
その姿かたちや色は、四季の移ろいを映し出し、茶道の風流を残したお菓子なのです。
不昧公は、茶会での数々の和菓子の記録を「茶事十二ヶ月」に残しました。
そのいくつか(山川、若草、菜種の里など)は「不昧公好み」と呼ばれ、今でも松江を代表するお菓子として、末長く親しまれています。
山川の発祥や食べ方の流儀とは
「散るは浮き 散らぬは沈む 紅葉ばの 影は高尾の 山川の水」 という歌にあるとおり、赤は流水に散るもみじを、白色は川面を、割れ目の凸部分は山を、凹部分は谷間の流れを表現したものだと言われています。
そして山川は、不昧公が最も好んだ和菓子だと言われています。
不昧公は著書「贅言」で、形式や道具にこだわる当時の町人たちの茶の湯を批判し、わびの精神を説いています。
山川を食べる際には、包丁で切ったりせずに手で割って、その割れる音すらも楽しむような心の余裕が欲しいものですね!
カロリーは?
カロリーは?
紅白1枚(190g)当たり、約690Kcal
賞味期限、原材料と保存方法は?
山川の原材料は、砂糖、米粉、和三盆糖、還元水飴、食塩、着色料です。
また、保存する際は、直射日光、高温多湿を避け涼しい所で保存しましょう。
賞味期限は10日ほどです。
食べてみた感想
というわけで、出雲縁結び空港にて山川を発見!
実際に味わってみるべく購入してみました。
今回購入したのは、風流堂の山川です。
しっとりと柔らかく、噛まなくても吸うと自然に口の中で溶けていく、そんな優しい印象のお菓子です。
やはり甘みは強いのですが、くどくない上品な甘さです。
おいしい日本茶と一緒に食べるのが良いと思いますよ。
山川の値段や販売店、通販は?
山川の値段は、店舗によって異なりますが、1枚入り(紅白)で1000円弱ほどです。
ミニサイズなら、500円ほどでも手に入ります。
山川は通信販売で購入することも可能です。
在庫状況は変動しますので、下記のバナーからそれぞれの検索結果をチェックしてみてください。
島根県松江市では、どこで山川が買える?
山川で有名な和菓子店には、風流堂・彩雲堂・三英堂などがあり、もちろん現地でも購入できます。
風流堂が大正時代に山川を復刻させたと言われています。
風流堂は島根県松江市に3店舗あります。
また、通販でも購入出来ます。
【店舗概要】風流堂
住所:島根県松江市寺町151
TEL:0852-21-3241
定休日:1月1日
営業時間:9時〜18時
アクセス:松江駅北口から徒歩10分
彩雲堂も松江市では有名な和菓子屋さんです。
こちらは、茶室があり、季節の生菓子と抹茶セットを540円(値段変更あり)で召し上がることが出来ます。
もちろん、山川も茶室で召し上がれますよ!
【店舗概要】彩雲堂
電話:0852-21-2727
営業時間:9:00~18:00
定休日:元日、他不定休日
三英堂は山川をはじめとした多くの和菓子を取り扱っている伝統銘菓の和菓子屋さんです。
こちらは茶室がないのでその場で召し上がることは出来ませんが、通販サイトがあるので現地に行かなくても食べることが出来ちゃいます。
【通販サイト概要】三英堂
URL:https://www.3eido.jp/
最後に
松江市では、11月の和菓子として有名な山川。
日常の忙しさを少し忘れて、紅葉を眺めながら山川を片手にお茶でも飲むような、そんな1日を過ごしてみたいものですね。
材料の吟味、甘塩両味の調和にこそ本菓の生命があると言われていて、落雁製の菓子では日本三名菓の一つとされている伝統の味。
自分へのご褒美にも、大切な方への贈り物としてもおすすめです!