生産量、地鶏全国第3位となった「みやざき地頭鶏」
どのような鶏であるか知っている方は少ないのではないでしょうか。
みやざき地頭鶏は、限られた農家でのみ育てる事が許されている事から、「幻の鶏」とも言われています。
そこで今回は、宮崎県の特産物「みやざき地頭鶏」を紹介していきたいと思います。
みやざき地頭鶏の素晴らしさを知れば、皆さんにも興味を持って頂けるかと思います。
目次
「みやざき地頭鶏」のルーツは地頭鶏(じとっこ)！
「じとっこ」とは、江戸時代から、鹿児島県や宮崎県の一部の地域でのみ育成されてきた古い歴史を持つ鶏です。
絶品な美味しさであったその鶏を、地頭職に献上していた事から地頭鶏(じとっこ)という名前がついたと言われています。
生産羽数の少なさから、昭和18年に天然記念物に指定をされました。
貴重で絶品な美味しさである地頭鶏を原種鶏として開発を重ね、生み出されたのが「みやざき地頭鶏」なのです。
江戸時代より飼育が続いていた事自体、とても素晴らしい事だと思いますね。
歴史が深く美味である貴重な地頭鶏を宮崎県ブランドとするべく、昭和60年に開発がスタート。
そして、長きに渡り開発を続けた宮崎県の熱い気持ちによって、地頭鶏の良さを受け継いだ素晴らしいみやざき地頭鶏が誕生したのです。
みやざき地頭鶏の誕生
地頭鶏を原種として、昭和60年より開発が開始される。
平成3年に初代「みやざき地鶏」として完成。
しかし、産卵率などの問題点が発生した。
問題解決・品質向上の為、更なる改良と試験を繰り返され、平成10年に交配様式が確立しました。
そして、平成16年に「みやざき地鶏」から「みやざき地頭鶏」へと改名され現在に至ります。
昭和60年から始まり、およそ20年の年月をかけ開発された貴重な地鶏です。
一つの特産物を生産するのに20年とは…完成時の感動は計り知れませんね。
確立された交配様式とは？
みやざき地頭鶏の交配では九州ロードを母鶏としている。
九州ロードとは、宮崎・熊本・大分の3県で共同開発された大型で産卵率の高い品種である。
この九州ロードと掛け合わせる雄鶏は、天然記念物に指定されている地頭鶏と劣性白色プリマスロックをかけ合わせたF１（交雑種第一世代）である。
簡単に説明するならば、「みやざき地頭鶏」は天然記念物である地頭鶏の孫となります。
この様式により地頭鶏の美味しさがしっかりと引き継がれ、生産率が高く飼育しやすい「みやざき地頭鶏」が誕生したのです。
みやざき地頭鶏ならではの飼育方法
地鶏には農林水産省JASによる規定が存在します。
・鶏が床面または地面を自由に動く事ができる平飼いである事。
・飼育密度は平米10羽以下とする。
・飼育期間は80日以上である事。
農林水産省の規定では。平飼い平米10羽以下でとありますが、みやざき地頭鶏は平飼い平米2羽以下の広大な土地で飼育されています。
また、飼育期間は雄120日、雌は150日としており規定よりも2倍近くとなっています。
みやざき地頭鶏は、宮崎県当局により親鶏が管理されている為、飼育できる農家は限られています。
限られた農家のみでの飼育により、質の良いみやざき地頭鶏が生産できるよう徹底されているのです。
こうして、澄みきった綺麗な空気を吸い、広く自然豊かな大地を駆け回り、長い期間愛情を持って手をかけられた鶏だけが「みやざき地頭鶏」となるのです。
みやざき地頭鶏の炭火焼きを食べてみた！
というわけで、宮崎県の道の駅にてお土産用にパックされたみやざき地頭鶏の炭火焼きを発見！
実際に味わってみるべく購入してみました。
肉質は柔らかく、程よい弾力があり、噛む度に鶏の旨みが口の中に広がります。
ジューシーで旨味成分の多いみやざき地頭鶏は、炭火で焼くと絶品ですね。
同じ宮崎県特産の柚子胡椒との相性も最高です。
地鶏は肉質が硬いイメージをお持ちの方もいるのではないでしょうか？
みやざき地頭鶏はそんなイメージを大きく変えてくれる鶏と言えるでしょう。
みやざき地頭鶏は通販で買える？
みやざき地頭鶏は通信販売で購入することも可能です。
在庫状況は変動しますので、下記のバナーからそれぞれの検索結果をチェックしてみてください。
最後に
江戸時代から愛されてきた美味しさを現代でも人々が堪能できるなんて本当に素晴らしい事ですね。
限られた農家でのみ飼育が可能とされている点でも、宮崎県の品質向上に向ける気持ちが読み取れます。
みやざき地頭鶏の誕生の実現に至るまでには、長い時間とたくさんの方の惜しまぬ努力があった事が分かります。
また、宮崎ブランドならではの育成方法と、農家の方たちの愛情が、みやざき地頭鶏をますます美味くしてくれるのでしょうね。
みやざき地頭鶏は、炭火で焼くのが絶品であるとされ、宮崎県ではお馴染みの料理となっています。
一般的にはパサついた肉質だと言われるささみ・胸肉の部位ですが、みやざき地頭鶏にささみや胸肉はパサつきがなくとてもジューシーで旨みが豊富です。
宮崎県に行く機会がありましたら、たくさんの方々の熱意が込められた「みやざき地頭鶏」を堪能されてみてはいかがでしょうか。