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伝統工芸品 熊本県

小代焼(しょうだいやき)~特徴、歴史や由来などについて

更新日:

小代焼という焼き物をご存知でしょうか。

熊本県北部で江戸時代から制作されている陶器です。

茶器として使用されることもありましたが、多くは日常生活で使用されてきた県民には親しみ深い焼き物です。

今回は、小代焼の特徴、歴史や由来などについてご紹介します。

 

品名小代焼
都道府県熊本県
ジャンル伝統工芸品
見てきた場所熊本伝統工芸館

 

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小代焼の特徴

小代焼

小代焼は熊本県の県北部で江戸時代から伝わる焼き物です。

2003年には国の伝統工芸に指定されました。

 

鉄分を多く含む粗めの粘土で作られる小代焼は素朴で力強い印象を受けます。

釉薬をスポイトや柄杓で流しかける、流しかけと呼ばれる方法で模様が作られるため、その模様はダイナミックで一つとして同じ模様のものはありません。

美しい模様を描くほかの焼き物とは大きく異なりますが、この素朴で自由な流しかけのデザインが小代焼が長年地元の人々に愛され続けている理由なのです。

 

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小代焼の種類

小代焼は大きく青小代、白小代、黄小代の3系統に分けられます。

釉薬の配合の違いや焼成温度の違いにより、このような色合いの違いが生まれます。

 

釉薬には藁灰、木灰、長石などが使用されますが、このうち藁灰と土の中の鉄分が融合すると青色に発色し青小代となります。

釉薬中に含まれる藁灰の割合を多くすると白小代となり、木灰の割合を多くすると黄小代となります。

釉薬に含まれる成分の微妙な変化により青、白、黄の美しい色が生まれているのです。

 

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小代焼の歴史

小代焼

小代焼の歴史は江戸時代まで遡ります。

寛永9年に肥後国(現在の熊本県)を治めることとなった細川忠利が陶工に命じて焼き物を制作させたのが小代焼の始まりだと言われています。

 

焼き物の制作を命じられた牝小路源七と葛城八左衛門は小岳山のふもとに登り窯を開き、小岳山の付近でとれる粘土を使用して焼き物を作りました。

小岳山の付近でとれる土は鉄分を多く含む粗目の粘土だったことから、小代焼は素朴で力強い焼き物となりました。

 

小代焼は肥後国以外で使用された形跡がないことから、国内で制作され国内で消費されていたのではないかと考えられています。

 

その後小代焼は、有田焼や瀬戸焼などカラフルな焼き物の影響で一時は衰退していきましたが、昭和になり復興の努力が行われ現在では12の窯で小代焼が制作されています。

 

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名前の由来

小代焼の小代という呼び名は、鎌倉時代の武蔵野国の御家人だった小代氏に由来しています。

 

小代氏が肥後国の地頭として派遣された際、山に城を築きました。

この山城は地頭の名前をとって小代城と呼ばれるようになり、城がある山は小代山と呼ばれるようになりました。

その山の周辺で牝小路源七と葛城八左衛門が登り窯を開き、焼き物を制作するようになったため、焼き物は小代焼と呼ばれるようになったと言われています。

 

現在小代山は小岳山と呼ばれており、小代焼も小岳焼と呼ばれることもありますがどちらも正しいとされています。

 

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制作工程

小代焼

まず、小代焼に必要な土を小岳山のふもとから調達します。

この土は小代粘土と呼ばれ、鉄分や小石粒が多く含まれています。

 

小代粘土に含まれるごみや小石などの不純物を取り除き乾燥させ、屋内で貯蔵します。

小代粘土は貯蔵することで、粘土に含まれるバクテリアが増殖し粘り気が強くなるそうです。

 

粘り気が増した粘土を練り、ろくろなどを使って形成します。

形が出来上がったら、乾燥させ700度~900度で素焼きします。

 

素焼き後の焼き物に釉薬を流しかけ、小代焼独特の模様を生み出します。

 

その後1250度~1300度の高温で本焼きを行い小代焼の完成となります。

この時の温度と釉薬の調合の割合で色合いも変わってきます。

 

小代焼の用途

素朴な小代焼は、肥後国の時代から茶器として愛されてきました。

素朴な焼き物の味わいと、茶の侘び寂びの精神がどこか似ていたのかもしれません。

 

熊本では、現在でも抹茶椀や茶入などの小代焼が作られており、茶道家の人々に親しまれています。

茶器のほかにも日用雑器として使用されてきました。

皿や花瓶、酒器など、どっしりとして素朴な小代焼は、肥後国の人々の生活の一部として現代まで受け継がれてきました。

小代焼は腐らない、においが映らない、湿気を防ぐ、毒消しの効果がある、延命長寿につながるということから五徳焼とも呼ばれ、親しまれていたのです。

 

現在でも流しかけで模様を施した食器などが窯元で制作されています。

 

現代の小代焼

現在、熊本県には小代焼を制作する窯元が12あります。

江戸時代から受け継ぐ技法により、青小代、白小代、黄小代の器や花瓶などが制作されています。

魚をあしらった可愛らしい小代焼などもあります。

シンプルな小代焼の食器は、食材の色を一層華やかに引き立ててくれます。

 

小代焼は通販で買える?

小代焼

小代焼は窯元で購入することもできます。

熊本までは遠いけれど、生活に取り入れてみたいなら、通信販売がおすすめです。

皿やマグカップ、ポットなど日ごろから使うことができそうな小代焼が数多くそろっています。

 

在庫状況は変動しますので、下記のバナーからそれぞれの検索結果をチェックしてみてください。

「」楽天市場の検索結果


「」Yahoo!ショピングの検索結果


「」Amazonの検索結果

 

まとめ

小代焼について紹介させていただきました。

熊本県に江戸時代から伝わる小代焼は、現代でも大切に受け継がれ、県民に愛されてきました。

シンプルなデザインだからこそ味わい深い小代焼を、ぜひ日常に取り入れてみてください。

小代焼のマグカップでほっと一息というのも贅沢で良いかもしれませんよ。

 

※使用している写真は、熊本伝統工芸館にて許可を得て撮影したものです。

 

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