おばけの金太をご存知ですか。
全国各地にはこけしや姫だるまなど様々な郷土玩具があります。
おばけの金太は熊本県熊本市に江戸時代から伝わる昔懐かしい郷土玩具です。
今回は、おばけの金太の特徴や歴史について詳しくご紹介します。
品名 | おばけの金太 |
---|---|
都道府県 | 熊本県 |
ジャンル | 伝統工芸品 |
見てきた場所 | 熊本伝統工芸館 |
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目次
おばけの金太の特徴
おばけの金太の特徴といえば、何といっても真っ赤に染まった顔です。
そして、首から下はありません。
黒い烏帽子をかぶった赤い顔のからくり人形です。
顔の正面についている二つの目玉も大きくてギョロっとしています。
一目見ただけではなんだか生首のようで恐ろしい感じさえしますね。
でも、からくりの仕掛けはとてもひょうきんで、ひもを引くと目玉がひっくり返ってあかんべぇをするのです。
熊本県熊本市に伝わる郷土玩具で、小さい子供から大人まで知らない人はいないという人気の郷土玩具です。
おばけの金太の仕組み
おばけの金太の頭の後ろについているひもをひくと、目玉がぐるりと回転し舌が飛び出します。
その様子はまるであかんべぇをしているようにみえます。
ひもを引いた人は驚いてしまうことから、おばけの金太と名付けられたとも言われています。
そんな、おばけの金太のからくりは、頭の中に仕掛けられた竹バネによって調整されています。
この竹バネが伸び縮みすることによって目と舌が動くようになっています。
竹バネを削る技術には熟練の腕が必要で、江戸時代から何代にもわたっておばけの金太作りを行う職人さんが現在も技術を受け継ぎ作り続けています。
おばけの金太の歴史
おばけの金太の歴史は江戸時代にまで遡ります。
実はおばけの金太にはモデルがいました。
加藤清正が熊本を治めていた時代、足軽の金太という人物がいました。
この金太という人物は、顔立ちが面白く人を笑わせることがとても得意だったそうです。
彼はみんなからおどけの金太と呼ばれていました。
そんな、おどけの金太の伝説をもとに、からくり人形を作り始めたのが熊本に店を構えていた人形師である西陣屋彦七でした。
西陣屋彦七はあかんべぇをするからくり人形を作ることで、金太のおどけた様子を表現しました。
これが現在伝わるおばけの金太の始まりだと言われています。
おばけの金太を作り続ける職人
おばけの金太を江戸時代末期から代々作り続けている職人さんがいます。
十代目厚賀新八郎さんです。
創業は約260年前も昔の江戸時代で以前は「西陣屋」という名前で店を開いていました。
おばけの金太は五代目西陣屋彦七が考案しました。
十代目厚賀新八郎さんは、おばけの金太を作り始めて50年以上も経つそうです。
おばけの金太のからくりに使われる竹バネは、0.2~0.3mmに薄く削る必要があり熟練の技術が必要となります。
金太の特徴的な、鮮やかな赤い顔を仕上げるのにも、繊細な技術が必要となるそうです。
江戸時代から続く、熟練した職人さんの技術を次の世代にも伝えていってほしいものですね。
子供たちにも親しまれるおばけの金太
次の世代におばけの金太というからくり人形を伝えていくために、熊本県では小学校の図画の教科書におばけの金太を取り上げています。
十代目厚賀新八郎さんが実際に小学校へ出向いて行って、おばけの金太について出張講義をすることもあるそうです。
小学生と一緒におばけの金太を作るのですが、なかなか上手にはできないと言います。
しかし、上手にはできなくても、郷土玩具であるおばけの金太を作ったという記憶は地元の小学生に強く残るはずです。
伝統工芸であるおばけの金太を後世につたえるために様々な努力が行われているのです。
おばけの金太をお土産に
熊本県の郷土玩具おばけの金太をお土産にしてみませんか。
最近では、熊本県のゆるキャラであるくまモンをモチーフにした舌出し人形など、可愛らしい人形もあります。
熊本らしくて、お土産にはピッタリです。
真っ赤な顔のおばけの金太のからくり人形も手に取ってみてください。
県伝統工芸館、県物産館、熊本空港などで購入することができます。
品切れになってしまっていることも多いそうなので、おばけの金太のからくり人形に出会えたらラッキーかもしれません。
おばけの金太は通販で買える?
おばけの金太は通信販売で購入することも可能です。
在庫状況は変動しますので、下記のバナーからそれぞれの検索結果をチェックしてみてください。
まとめ
熊本県の郷土玩具おばけの金太について紹介させていただきました。
ちょっと怖い感じもするけれど、愛嬌があるおばけの金太は熊本県の県民に長年愛されているからくり人形です。
ぜひ一度頭の後ろのひもを引いてあかんべぇさせてみてください。
初めて引いた瞬間はぐるりと回転する目玉と突き出す舌に驚いてしまうかもしれませんね。
※使用している写真は、熊本伝統工芸館にて許可を得て撮影したものです。
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