冷や汁と呼ばれる料理をご存知でしょうか?
冷や汁とは、出汁と味噌で味付けをした冷たい汁物の事を指します。
ひやしる・ひやじると呼ばれる事が多いのですが、地域によっては呼び方も具材も異なります。
ここでは冷や汁のルーツを始め、様々な冷や汁をご紹介していきたいと思います。
品名 | 冷や汁 |
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都道府県 | 宮崎県 |
ジャンル | 郷土料理 |
購入した場所 | 道の駅都城 |
カロリー | 100gあたり65kcal ※目安 |
目次
そもそも冷や汁とは?
冒頭で述べたように、冷や汁とは簡単に言うと、出汁と味噌で味付けをした冷たい汁物料理の事です。
冷や汁は鎌倉管領家記録より冷汁についての記述が見つかった事から、鎌倉時代の古くから存在していたと言われています。
また、江戸時代寛永20年の料理書にも冷汁が汁の部として記載されています。
宮崎県の郷土料理として知っていらっしゃる方が多いと思いますが、実際は、山形県・埼玉県など日本各所においても暑い夏場に好まれ食されているようです。
ですが、鎌倉管領家記録に記述されている具材に最も近いのが宮崎県の冷や汁である事から発祥は宮崎県であると言われています。
宮崎の冷や汁を味わってみた!
というわけで、宮崎県の道の駅都城にてレトルトされたお土産用の冷や汁を発見!
自宅で味わってみるべく購入してみました
原材料表と栄養成分表です。
作り方も載ってます。
作り方はとっても簡単!
まず、器に入れた汁に豆腐をちぎって入れます。
次に、スライスしたキュウリと大葉を入れます。
で、味をなじませるために冷蔵庫で少し冷やします。
完成です!
あとは、ご飯にかけていただきましょう!
一口食べると、いりこと胡麻の風味が口の中に広がり、カツオの旨味も感じられるためか思ったよりも食べ応えがありますね。
大葉のサッパリした爽やかさが冷たい汁によく合い、キュウリのシャキシャキ感も良いアクセントになっています。
なるほど、色々な具材の旨味をしっかり楽しめる点も、ただ味噌汁をかけたものとは全然違いますね。
食べやすい味噌味なのでサラサラ~っといけますし、食欲のわかない暑い日や二日酔いの時、忙しい時の朝ご飯にも最適な料理だと思いますよ。
発祥の地、宮崎県の冷や汁とは?
宮崎県では冷や汁と表記され、「ひやじる」と呼ばれています。
一部の地域によっては冷やし汁と呼称される事もあります。
それでは、鎌倉時代より存在すると言われている冷や汁に、最も近いとされている宮崎県の冷や汁の具材等についてご紹介します。
宮崎県の冷や汁は、焼いた鯵又は鰯の身をほぐしたもの、もしくはいりこなどの魚をすり鉢に入れ、炒り胡麻・麦味噌と一緒にすりつぶします。
すりつぶしたものを冷たく冷やした出汁で伸ばし、手でちぎった豆腐・輪切りキュウリ・刻んだミョウガや青紫蘇などを入れて再度しっかりと冷やします。
良く冷えたら、白米又は麦飯に冷たい汁をかけて完成です。
食欲がなくなる暑い日でも食べやすく、最適な一品ですね。
埼玉県の冷や汁
埼玉県では主に、冷汁と表記されており「ひやしる」と呼ばれています。
地域によっては「すったて」又は「つったて」と呼ばれる事もあります。
埼玉県の冷や汁は宮崎県の冷や汁とは違い、魚を使いません。
炒り胡麻・味噌をすりつぶし、そこに輪切りの胡瓜やみじん切りにした野菜等を加え突くように混ぜ合わせます。
水分が出てきたら冷水で伸ばし、冷たく締めたうどんのつけ汁としたり、冷や汁にうどんを入れて食べられています。
宮崎県とは違い、締めたうどんで食べるのもまた違った美味しさが味わえて良さそうですね。
山形県の冷や汁
山形県では主に「ひやしる」と呼ばれており、郷土料理でもあり、お正月料理ともされています。
主材料の名前を取り入れて〇〇の冷や汁と呼ばれる事もあります。
山形県の冷や汁の具材は、季節の野菜、数種の乾物により作られます。
凍みこんにゃく、凍み豆腐、干し貝柱、干ししいたけ等を水で戻します。
次に、貝柱や椎茸の戻し汁を醤油等で味をつけ、その汁で乾物を煮込み、冷やします。
好みの季節の野菜を茹でたものに、冷たく冷やした汁をかけて完成となります。
宮崎県の冷や汁とはまた大きく異なり、食卓の一品に良さそうです。
お浸しのような感覚で、お正月料理に出てくるというのも頷けますね。
冷や汁・又は良く似た料理が日本各所に存在している?!
冷や汁なるものは、様々な場所で人々に食べられているのです。
九州の各地では、宮崎県の冷や汁と同様のものが古くから食べられています。
また、大分県・岡山県・広島県・愛媛県・香川県等にも宮崎県の冷や汁と似た料理が家庭料理として食べられており、その地域では「さつま」と呼称されています。
冷や汁からは、かけ離れたネーミングとなっていますね。
群馬県・栃木県・北関東では、埼玉県の冷や汁と同様の料理が存在します。
新潟県の一部の地域でも、埼玉県の冷や汁と類似する料理が食べられており、「冷やし汁」と呼称されています。
また、愛知県篠島で食べられているニシ汁という貝の汁物をご存知でしょうか?
材料は魚ではなく貝の為、具材は大きく異なります。
ですが、貝の身をすりつぶし湯水で伸ばす事から、宮崎県の冷や汁に類似している料理であるとされています。
冷や汁は通販で買える?
冷や汁は通信販売で購入することも出来ますので、本場の味を自宅で味わうことも可能です。
在庫状況は変動しますので、下記のバナーからそれぞれの検索結果をチェックしてみてください。
最後に
宮崎県を始め様々な冷や汁の魅力を紹介してきました。
宮崎県発祥とされている冷や汁ですが、日本各所で人々に親しまれている事がお分かり頂けたと思います。
県や地域によって名前や料理内容は異なりますが、どれも夏にピッタリな涼しい印象を受けました。
夏の暑い日にズズズっとサッパリ食べられる冷や汁は、古い時代から現代にまで人々に好まれてきたのでしょうね。
色々な土地の冷や汁を食べ比べてみるのも、一つの楽しみ方であるのかも知れませんよ。